貧乏人の私はブカレスト市内を移動する時、いつも地下鉄やトランバイといった公共の乗物をりようしますが、先日帰宅が遅くなり久しぶりにタクシーに乗りました。
ルーマニアのタクシー運転手は目的地が近いと平気で乗車拒否をしますがその運転手は快く乗せてくれました。
タクシーに乗ってすぐ、運転手が「ジャポネーズ サウ キネズ?(日本人か中国人か?)」と聞いてきたので「
日本人だ!」と答えると、なんとその運転手「オハヨー、イトーさん」と日本語で話しかけてきました。
「オハヨー」って、今は夜の10時だし、しかも「イトーさん」じゃねーし・・・、と思いながらも話をしながらアパートまで行く事に。
この運転手、以前日本人のお客さんを乗せた時に「オハヨー、イトーさん」と覚えたらしいのです。
アパートに到着するまでの約20分間、その運転手の口から発せられる嵐の様な「マシンガントーク」が始まり、「トーキョー・ヒロシマ・ナガサキ・SONY」などなど、この運転手の頭に詰まっている限りのありとあらゆる日本の知識を語り始めました。
もうすぐで「アパートに到着」という頃に運転手が「ミフネ トシュロ(たぶん三船 敏郎)はとても良い俳優だね」と言ってきしました。私も思わず「そう、彼はとてもすばらしいよ」と言ってしまったのですが、実は私、三船敏郎の映画は一度も見た事がありません。
運転手の「マシンガントーク」にはほとほと疲れ果てましたが、こんな遠いルーマニアの地でも日本に対して「お金」以外の興味を持っている人がいる事に、ちょっと嬉しい気分になりました。